ブリスター
ブリスター又しばらく書けなかったブログを少し時間が出来たので久し振りに書いて見ました。
カタマランの進行状況はやっと今シンガポールの工場で材料を作ってもらっていると言う状況です。
何故シンガポールか?と言いますと、
ファイバーグラスの芯材となるフォームを世界でも3カ国でしか原材料を作っていないらしく、その材料を生産している会社の紹介でシンガポールの製造工場に作ってもらっていると言うところです。
インターネットがある時代なのでニュージーランドにいながら世界の会ったことも無い人と話し、取引が出来る面白い時代となっています。
我々が今乗っている中古車も日本に頼み、知らないディーラーから買い、ここニュージーランドに送ってもらったのです。
総てインターネットで上手くいくとは思っていませんが、今のところまあまあと言うところです。
ところで最近は今まで長年親しみ生活を共にしてきた我が愛艇を次のカタマランを造る資金にしなくてはいけないので、売りに出したのですが「やっと売れる」と言うところまで来て、船をサーベイ(船の状態を調べる人)に見てもらったところ、
長年海に浮いているままで一年に一週間ぐらいしか陸に揚げなかったので、
目に見えない小さな穴から、少しずつ海水を吸い込んで船底が水ぶくれを起こしていることが発見されたのです。
結果的に売買契約は破棄され又振り出しに戻ったのです。
そこで仕方なくメンテナンスをすることにしたのです。
この水ぶくれは船のハシカのようなもので海水に浮かべていれば仕方の無いファイバーグラスの罹る病気のようなものです。
ファイバーグラスの船が良くないということではなく、木造艇は海水を含み腐ってくるし、鉄やアルミは錆が出て金属疲労を起こし折れてしまう危険がある。どんな船も長所と欠点があるのです。
我々人間も同じ様に良いところも持っているが悪いところも持ち合わせているのです。
直し方は簡単に言いますと、船底に塗ってある船底塗料をはがし、痛んでいる水ぶくれ、船底の皮膚を剥き乾燥させる。
乾燥したらその穴をパテで埋め、新しい皮膚となるエポキシを塗り船底塗料を塗って出来上がり。
簡単に言うとこれだけですが、この船底塗料というのが毒で、海が汚れるのですがこれを塗る事で貝類や藻などが付かなくなる。もしこれを塗らないと一週間でクロカンのスキーのように滑り止めとなってしまう。
出来ることなら塗りたくはないのですが仕方なく塗っています。一見、船を持つ人が海を汚すように見えますが、
養殖の魚を育てている囲いにもこの船底塗料が使われているのです。
養殖場の魚がこの囲いに付く船底塗料を突付いて食べ、成魚となり食卓に運ばれて行くのです。
とにかくこの船底に着いた塗料をグラインダーで磨き取り除く、これが健康に悪いホコリだらけの仕事なんです。
ここをやり遂げると後は簡単ですが、この仕事が一番辛く、顔にスキューバーダイビングのようなマスクをかぶり、フードの付いた服をかぶり、覆面をかぶり、その上から合羽を着てグラインダーで磨くのです。
余りやった事も無い仕事で手がしびれ辛いのですが、何時もお世話になっている愛艇が健康を取り戻してくれる事を願い、ホコリだらけでやっているのです。
専門家?にやってもらえば良いのですが、大変な仕事と言うのは非常に高く目が飛び出る値段を請求されるので、
何事も勉強と言った気持ちで自分たちでやっています。
こんな仕事を毎日やっているのですが、悪い事ばかりではなく仲間のヨット乗りたちが各自のヨットをメンテナンスしているので、ここドライドックは船乗りの社交場にもなっており雑談を交わし楽しいひと時を過しています。
この場所はマリーナーの一角にあり、海に浮かんでいる船を見ながら陸揚げされたヨットのメンテナンスをするのです。
ここで気が付く事は、マリーナーにはランチと呼ばれるクルーザーとマストが付いているヨットが浮かんでいるのですが、
マリーナーを歩く人で船の持ち主は、太っている人はたいがいランチの持ち主である。
そして痩せていて贅肉の無い人はたいがいヨットのオーナーである。
この不思議と思われるような体型の違いが、船を選ぶときの精神状態をあらわしているのか?それともランチに乗る人が楽なので運動不足になっているのか?
一般的にランチに乗る人は「ガハハ・・・・」と言ったタイプの人が多く、ヨットの人は少し神経質そうな人を多く見かける。
すれ違う顔見知りの人には挨拶はするのですが、ヨット派の人とは趣味が合うがランチの人は考えている事が違うのか?挨拶程度になり話すことが余り無いのがマリーナーでの現状です。
今日はこの辺で。
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